ハーレーのドレスアップ、ちょっとしたアクセントで楽しむことができるパーツにダービーカバーがあります。
ハーレーといえば大きなプライマリーが左サイドにどっしりとあるのが特徴ですね。
日本やヨーロッパのオートバイはエンジンとミッションが一体になっているのでプライマリー自体必要ないです。
でもハーレーはエンジンとミッションが別体なのでクラッチが収まっているプライマリーで一次減速する仕組みになっています。
このプライマリーの中のクラッチを調整したり、メンテナンスしたりする時に開け閉めするダービーカバーは各ブランドがかっこよく、印象的なデザインのものをリリースしているので見ているだけで楽しいです。
また目立つ部分なのでカスタム満足度も高いですね。
今回はダービーカバーを選ぶ際の適合についておさらいしてみます。
ダービーカバーの適合 スポーツスター編
スポーツスターのダービーカバーは年式により、はっきりと適合が分かれています。
なので迷ったり間違ったりすることはあまりないですね。
スポーツスターの場合以下の2タイプがあります。
- 1994年から2003年までのモデル
- 2004年から2020年(現行)までのモデル
1994年から2003年までのモデル用のダービーカバーはボルト穴が4つになっています。
2004年から2020年までのモデル用のダービーカバーはボルト穴が6つになっています。
なのでここをしっかりと見分ければ適合に迷うことはないです。
ダービーカバーのガスケットも同様に2つにはっきりと分かれているので間違うことはないでしょう。
ダービーカバーの適合 ビックツイン編
ビッグツインの場合、スポーツスターの時のようにシンプルではないです。
ビックツインモデルは4つのパターンに分かれています。
またツインカム96以降のモデルははっきりと年式だけで分かれていないので適合に迷ったり、間違ったりすることがあるかもしれないのでしっかりと把握しておきましょう。
3つ穴スタンダードタイプ(主にエボ、ショベル)
ダービーカバーを留めるボルトの穴の数が3つのタイプ。
これは1970年から1998年までのビッグツイン用です。
大まかなリストはこんな感じです。
- 1970-1984 ショベルのFXとFL
- 1981-1986 ショベルや エボ のFXWG
- 1982-1994 ショベルや エボ のFXR
- 1984-1998 エボ のソフテイルモデル
- 1991-1998 エボ のダイナモデル
- 1984-1998 エボ のツーリングモデル
これはボルトの穴が3つ穴になっているタイプのダービーカバーなのであまり間違ったりすることはないです。
ただし注意が必要なのは1998年までのビッグツイン用というところです。
1999年のソフテイルはエンジンはエボリューションが搭載されていますが、プライマリーはツインカム用になっています。
なので自分のバイクは1999年モデルだけどエボだからと思い、この3つ穴のダービーカバーをチョイスすると適合しません。
5つ穴ビッグツイン用
いわゆる5つ穴のダービーカバーと呼ばれているものですが注意が必要です。
5つ穴のダービーカバーは3種類あります。
- 1999年以降のスタンダードなプライマリーカバー用
- 2015年以降のツーリングモデルの薄型プライマリーカバー用
- 2019年以降のソフテイルモデルの薄型プライマリーカバー用
なので自分のバイクはボルト穴5本のタイプだったとしてもプライマリーカバーがどのタイプなのかを見極めなくてはならないです。
といってもぱっと見の見た目はほぼ同じなので年式と車種モデルを参考に切り分ける必要があります。
1999年以降のスタンダードなプライマリーカバー装備の車両
1999年以降のスタンダードなプライマリーカバーが装備されている車輛のダービーカバーの適合リストは以下になります。
- 1999 エボのソフテイルモデル全車
- 2000-2017 ツインカムのソフテイルモデル全車
- 1999-2017 ツインカムのダイナモデル全車
- 2018 M8 のソフテイル ※ただし2018FLSBだけは除く
- 1999-2015 ツインカムのツーリングモデル※ただし2015のFLHTCUL/ FLHTKLは除く
ややこしくなっている理由はソフテイルモデルとツーリングモデルのせいです。
まず先程も触れたようにソフテイルモデルは1999年はエボが搭載されていた事。しかしプライマリーはツインカムのものが採用されているのでダービーカバーはツインカム用です。
そして2000年からツインカムモデルになったので良いとして、2018年からソフテイルはミルウォーキーエイトエンジンを搭載しモデルチェンジしたのですが、このモデルはプライマリーにツインカムのものを使用しているのでダービーカバーもツインカム用になっている事です。
またツーリングモデルは足つき性を改善するため2015年から一部のモデルにプライマリーに薄型が採用されるようになりました。これにともないダービーカバーも見た目はいままでの5つ穴ですが互換性のない薄型専用のダービーカバーにする必要があります。
2015年以降ツーリングモデル 薄型プライマリーカバー装備の車両
先にも触れましたが2015年以降のプライマリーが薄型になったツーリングモデル用のダービーカバーです。
といっても薄型がツーリングモデル全車に採用されたのは2016年からなのでここでも注意が必要です。
このカバーの適合リストは以下です。
- 2015 ツインカムの FLHTCULと FLHKL
- 2016 ツインカムのツーリングモデル全車
- 2017-2020 M8のツーリングモデル全車
また純正オプションで薄型のプライマリーカバーへカスタムした車両もこのダービーカバーにする必要があります。
2018年以降ソフテイルモデル 薄型プライマリーカバー装備の車両
おもに現行のミルウォーキーエイトのソフテイル用に使用されるダービーカバーですが、2018年のM8ソフテイルのみ注意が必要です。
2018年のソフテイルで薄型プライマリーが装備されたモデルはFLSBスポーツグライドのみです。
M8ソフテイル全車に薄型プライマリーが採用されたのは2019年以降です。
このカバーの適合リストは以下です。
- 2018 M8のソフテイルスポーツグライドFLSB
- 2019-2020 M8のソフテイルモデル全車
なのでここでも間違ったりする可能性があります。というのも普通の2018年のソフテイルモデルはスタンダードなプライマリーカバーが採用されているのにFLSBソフテイルスポーツグライドだけは薄型プライマリーカバーが採用されています。
なので基本は2019年以降のソフテイル用として販売されているダービーカバーだとしてもFLSBだけは2018年モデルでもこのカバーを使用することになります。
またツーリングモデル用と同様に純正オプションにて薄型プライマリーカバーがリリースされているので、これにカスタムした2018年のソフテイルはこの薄型用のダービーカバーを使用することになります。
まとめ
ひと昔前のハーレーダビッドソンはパーツの適合などで迷うことはあまりありませんでした。
というのもほぼ共通のパーツで組み立てられていたのでどのモデルでも同じパーツだったんです。
ところが時代が進むにつれ、ハーレーも進化スピードがどんどん上がっていき、各モデルごとに専用部品を使用するケースが多くなりました。
ダービーカバーひとつとっても気を付けなければならない要点がいくつかありますので一度さらっとでもよいので整理しておさらいしておくと良いと思います。